雑記

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好きを仕事にするとはどのような状態か

人生を豊かにするには、好きなことを仕事にすることだ、とよく聞く。
それは、昭和の時代が「稼ぐ・ぜいたく・名誉」という物欲重視の考えから、バブル崩壊を経て平成になってからは「何をしているか」という精神性の豊かさを求めるようになったからだと感じる。

 

とはいえ、本当に好きを仕事にできている人は少ないように思う。また、成功者だからと言って好きを仕事にしているとは限らない。ちなみに孫正義は、貧乏画家になりたかったという。

では、好きを仕事にするにはどうしたらいいか。それを考えていきたい。

 

好きな仕事をしてる状態

まず、好きな仕事とはなにかの答えを出したいが、仕事とプライベートでの「好き」を分ける必要はあるだろうか。感情は変わらないので、一緒に考える。さらに、仕事は行動の一種であるため、行動として好きなことをするとはなにかを考える。

 

では、好きな行動とはなにか。ぼくは好きな行動は自身の願望が根源にあると思う。願望とは、あるものを達成する手段がないのに熱望することをいう。

なぜ願望が生まれるかというと、かつて体験した快の満足体験を再現しようとするからだ。もしくは、心の中の緊張を解消しようとする働きでもある。つまり、快感を再び得ようとするか不快を解決しようとするかの、どちらかがモチベーションになっているということだ。

食欲は以前の快楽がもとであるし、自殺したいのはこの世の苦しみから逃れる方法が自己の消滅以外にないと考えてしまうからだ。

 

好きな行動の視点でみると、快に基づく行動は持続性があるのに対し、不快に基づく行動は一過性のものだ。もちろん、不快が解決されなければ継続するが、いずれその問題は解決されてしまう。それが起業家や経営者が一定の成果を出すと「なにをしていいかわからない」状態になる原因だと思う。となると、快をベースにした行動選びをする必要があるだろう。

 

感情を司る偏桃体

好きな行動はよく「情熱的」と言われる。情熱とは、激しく燃える感情、心の動きだ。願望の強さは、この感情が激しいか緩やかかにも関係すると思う。ということは、感情がどう発生するかのメカニズムをしれば、好きがわかるかもしれない。

 

感情は脳の偏桃体によって引き起こされる。外部からの刺激を受けると瞬時に脳内物質が生成される。たとえば、危険な動物、熊や蛇にあったとき危機を感じるのは偏桃体が恐怖という感情を生み出しているからだ。そしてこれを生み出すのは、生存を高めるためだ。つまり、快不快の根っこには生存本能が深く関係しているのだ。嫌いという感情は、自身の生存が危ぶまれているシグナルとも言えるのではないだろうか。

 

自問自答

好きな仕事とは、かつて経験した快を再現しようとしているということだろう。おそらく、幼少から青春時代に育まれたものが多いのだろう。18歳までに身に着けた偏見のコレクションともいえる。

成人を過ぎると自分のこころをごまかすことが多くなる。それは社会に適応するスキルでもあるため、仕方がない。が、内省してみると発見もあるかもしれない。