雑記

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欲望とは何か

前回の記事で目的とは、衝動から得られる結果の見通しだと述べた。そしてそれらは欲望に関係しているとも。今回は、欲望の快欲求と欠乏感とは何かを考えていきたい。

そもそも欲望とは何があるかと言うと、有名なものだと食欲・性欲・睡眠欲であろう。食欲と性欲は関連性が深く、産後の授乳中の満足感が性欲の発露らしい。

 

では、満足感とはなんだろうか。

満足感とは、快感が充足されることだ。そのために脳内では、α波やらβエンドルフィンやらが関係するらしいが、ここでは統一して快楽物質のドーパミンが分泌ということにする。刺激に対してドーパミンが分泌され、脳内報酬系にアクセスされ記憶に残る。これが満足感のメカニズムだと考えられ、快欲求の仕組みだと思う。

麻薬などの薬品は、このドーパミンが通常の外的刺激の何十倍、薬によっては何百倍にもなるらしい。この満足感の構造がわかると、薬物依存症になるのもうなずける。

 

対する、欠乏感とはなんだろうか。

嫌だったこと、辛かったこと、満たされなかったことなど、何か欠けてしまったもののことだ。言い換えると原体験ともいい、それらの多くは生い立ちや思春期の記憶や感情によって形成される。もちろん、辛いことだけではなく、記憶に残っているものが鍵となる。自分を形つくった根っこの部分から表出したものであることが多いと考える。

作家などは、原体験が強烈なほどいいものが書けると言う。たとえば、ヤンソギル氏は被差別部落と父親との原体験がもとになっているのだろう。

 

欲望は、これらふたつから成り立つのが主になると思う。それを自覚することが、何をしたいのか、何のためにするのか、を理解するうえで考えなければならないテーマなのは間違いないだろう。