雑記

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成果を残せるのは2%以下の時代で 

国会図書館には、ほぼいままでの出版物が揃っているらしい。しかも、それが無料で閲覧できるのだから、これほどコスパのいいものはないに違いない。本でも雑誌でも漫画でも、果ては官能小説などのたぐいまで揃っている。ただ、あくまで市場に出回っているものに限られるので、自費出版や同人誌はその限りではないが。

と、このようにお金をかけずに本を読むには最高の環境でぼくが読んでいたのは、マンガとビジネス哲学書だった。ちなみにおすすめのマンガは、サッカーを題材にする「ブルーロック」だ。作品のテーマが「才能」なので、スキルを考えるきっかけになると思う。

 

このように本を読むという行為であっても、人によって好きなジャンルは違うし、手に取る媒体も異なる。ではなぜ本を読むのだろうか。

本はおおきく分けて2種類あり、知識と思想だ。ここでは思想の代表である(とぼくは考える)、ビジネス哲学書を読む理由を考えていきたい。なお、ビジネスに関係する人はもちろんだが、研究者や哲学者、芸術家、アスリートが著者であるものも含む。

 

すべては蓄積されるもののために

まず読む、とはなにか。書籍でもマンガでも、読むとは擬似体験することである。

たとえば小説で考えてみよう。推理小説であれば、主人公の探偵に自己を投影して、事件解決までのストーリーを読むことにより体験する。恋愛小説であれば、主人公と一緒の世界に没入して、描かれているパートナーとの日々を体験する。もちろん、脇役に自己投影をしてもいいだろう。

 

これをビジネス哲学書に置き換えてみる。

ビジネス哲学書は、成功者の人生における経験やそのときの考え、行動、価値観などが書かれている。それを擬似体験するとはどういうことか。

それは、著者の考えをトレースするということ、著者と同一の価値観を持つということだ。そうすれば、成功者と同じ考えなのだから、成功に近づくという寸法だ。

 

枕詞に「主体的」をつける

成功者をどう定義するかの問題がある。ここでは年収が高ければいいと考える。国税庁によると、全労働者約6000万人に対して1000万以上は4.8%で約300万人、1500万以上だと1.3%で約80万人だ。余談だが、エリートと言われる博士課程を卒業する人数は日本で約1万人超ほど。学歴が低くても高年収を稼ぐことはできるということだ。

 

成功者の本は多く存在する。擬似体験すれば成功する思想が手に入るのだから、いささか数が少ないのではないか。なにが原因かと考えると、主体的か受動的かと頭に浮かんだ。人間は9割が受動的に生きているという。年収1000万の300万人にかけると3000万人になる。学士取得者とそうでない人では、生涯年収が約1億円違うことから学士卒を対象とする(もちろん当てはならないケースも多くある)と、大体その人数になる。

 

強引だが主体的に本を読めば成功者になれる確率はグッと高まるのではないだろうか。成功とは成果を出すことであり、成果とは行動によって規範される。行動は価値観に基づいてなされる。つまり、考えが変われば成功者に近づくということだ。

 

では、どう主体的に読むか。読み終わったあと、アウトプットするかどうかだと思う。ノートにまとめるでもブログに書くでも、アウトプットできていればなんでもいい。ここで重要なのは、インプットに対して自分が解釈をしているかどうかだ。解釈という想像を通して、自分と著者の考えが混じり合うから血肉になると思うからだ。そして解釈こそが、自己を変革するきっかけになるのだろう。

ちなみに妄想と想像は違う。妄想は自分の都合のいいことを考えることで、想像はリアルに考えることだ。

 

このようなことを考えて、自分にとってビジネス哲学書を読むのは、逃げ出すのを踏みとどまらせてくれるからじゃないかと思った。なりたい像はそっちじゃないよと。