雑記

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ビジネス書を読む理由

ビジネス書が好きだ。編集者・ライターを目指す前の読書家でないぼくは、小説などの文芸よりも実用書やビジネスマンの哲学書を好んで読んだ。こちらのほうが役に立つと思ってたし、なにより刺激に溢れていたからだ。

 

一般の人は、なぜ小説を読むのだろうか。

ぼくの考えはふたつある。

ひとつは、感情や経験を知るためだ。小説は作り話ではあるが、よりリアリティが高い創作物と言えよう。よって、良い作品であれば、現実に即したものが描かれていると考えられる。なので、登場する人物の思想や感情を知れば、現実世界に通用するものがあるだろう。

たとえば、経済小説なら、その業界の深い部分や業務的なことなど描写されるので、そこで働いている人が何を思い、どのような価値観で生きているのかがわかる。また、恋愛小説なら、どこに情緒を感じ、何に愛を感じるかなどを知ることができるだろう(ほとんど、読んだことがないので想像でしかないが)。

もうひとつは、疑似体験するためだ。現実に生きていて、自分がやりたいことをすべて経験することは不可能だ。もちろん、それに近しいことができる人もまれに存在するが、ほとんどの人はそうではない。また、その人らもできないことは必ずある。

たとえば、お金持ちの人が貧困層の体験をすることや、低学歴の人が高学歴の人の生活を知ることなどだ。

 

このように、小説を読む楽しさやメリットは多く存在する。しかし、なぜビジネス書のほうを好んでしまうのか。

ぼくが考えるに3つある。

ひとつは、実用性だ。ビジネス書は、なんらかの専門家が特定のテーマに関する情報をまとめたものであるので、その業界やビジネスに関わる人であれば生かせることが多い。

もうひとつは、娯楽性だ。事実やエビデンス、出来事にロジックがあるからこそ、エンターテインメントとして楽しめる。

最後は、モチベーションだ。ビジネス書はノンフィクションであるので、現実に即したことが書かれている。なので、道半ばで諦めそうなときにビジネス書を読んだり思い出したりすると、この人もこんな時期があったのだと踏みとどまることができる。そして、明日からも頑張ろうとモチベーションを維持できるのだ。

 

ぼくのなかでは、フィクションによる確からしい疑似体験から得る感動より、事実として起こったことに感情を動かされることを好む、そういうことだろうか。

どちらも人生の道しるべとなるので、今後は小説を読み進めていきたい。