雑記

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百聞は一行に如かず

応募の書類落ちは多い。前職は退職しているので、企業に就職しかないのだが。

やはり在職中の転職が王道のようだ。ストレスが少ない。とくにお金の心配は大きいし、見通しがないのも負荷がかかる。

 

とは言っても、応募しないとわからないことも多い。

それは、知った気になっていた業界や職能のことが、知識不足だと気づいたことだ。書籍出版から一般誌、新聞、業界氏に業界新聞、専門誌と、出版業態が細分化されていることにやっと気づいたくらいだ。

知らないことについて行動してみると疑問が出てくるので、それを深く調べて核心に迫っていく。モノを知る、基本的なことを再度確認することになった。聞くより見るほうがいいのは知っていたが、見て知っているより行動して体験するのがいちばんいいと、ようやく自分でもわかったようだ。

 

これは書くことにも言える。

ある程度書ければ、プロと差があるのは確かだがそこまでだろう、日本語なのだから、と思っていた。

とんでもない。

一年前といまの文章を比べてみると確実にうまくなった自分だが、プロの文章が書けるとは未だ思えない。

デザイナーの水野学さんは「センスのよさとは、数値化できない事象のよし悪しを判断し、最適化できる能力」と言い「知識にもとづいて予測することがセンス」と言う。その点で言えば文章のセンスをあげるのは、思春期を過ぎて音感を鍛えるようなものだろう。絶対音感には届かず、しかし極限まで近づく。結果、一般人にはわからない違いを、培った精度でつくりあげていく。書くとは、そうなのかもしれない。