名文・悪文とは、文章の美しさで良し悪しを判断されていると思う。確かに小説家が書いた文章は美しいし、エンターテインメントがある。ただしこの名文の文脈とは、情緒があり、感動を引き起こし、カタルシスが感じられるような文章のことを言う。
ここで考えていきたいのは、商業出版、つまり一般書籍や雑誌で使われてる文章だ。それらのどれが良い文章であるか、ということだ。
では、商業的に良い文章とは何か。
ぼくは読了されるのが、良い文章の条件だと思う。小説のように難解であったり理解しずらい文章であっても、むしろその方が名文であるという考えは、商業出版にはない。詳しく説明する。
良い文章の条件は主に3つある。
ひとつは、論理性だ。論理が頑強であるからこそ、読者は余計なことにリソースを使わずに読み進めることができる。ストレスがかからないので、途中で離脱してしまうことも減る。
もうひとつは、的確な表現だ。書かれている内容で、どうしても専門的な込み入ったことを書かなければならない時がある。その理解を助けてくれるのが、的確な表現であり比喩と祝えるものだ。これらがわかりやすく、的確であるほど、読者の離脱率は下がり、満足度はあがる。
最後は、エンターテインメント性だ。いくら上記ふたつが優れていても、面白くなければ読まれる確率は減る。面白いかどうかは、話の希少性などにかかわるので説明を省くが、ひとつ言えることは既出のものは面白くないということだ。
以上がぼくの考える商業的に良い文章だ。作家ではないので、その人にしか書けない文章や表現などはできない。しかし、他のアプローチで楽しませることは可能なはずだ。
アーティストとクリエイターとの違いも、正確に認識したうえで、何が面白いのかを考えていきたい。