雑記

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ものづくりのクオリティを担保する

コロナ禍になって、各業界の売上が下がっているためか広告の質が下がってきたように感じる。

もともとウェブ広告に関しては、質より量を優先し、認知されたりクリックされたりすることを優先してきたので、以前からそのことは言われてきた。が、最近特に目立つようになってきた。ディスプレイ広告は、もはや詐欺なのではないかと疑うレベルの誇大広告も珍しくない。近年流行しているYouTube動画の広告にも、単純に流すことだけを目的としているものも増えてきた。

また、それ以外の広告も、広告の質を担保できているの疑問だ。電車に乗ってると、よく車内の広告を目にするが、画像の切り取りが甘かったり、人物の服装を後から被せるのが不自然だったりと、質を担保できるほどの予算が確保されていないと見受けられる。

なぜこのようなことが起こってしまうのだろうか。

 

日本にユニコーン企業が少ない理由

サービス・プロダクトの質が悪い理由は、ふたつあると考える。

ひとつは、その事業に対する姿勢、つまり理念にある。もちろん営利企業であるので、事業に対して対価としてお金をもらうのはいい。しかし、仕事や営業先が定まっていることにあぐらをかき、現状維持を続けてしまっては、質はどんどん下がっていく。いや、現状維持を続けようとするならまだいい。現状維持より下降しているものが多いのではないか。

もうひとつは、人材不足である。やはり技術力・専門性の高い人材は事業の推進に欠かせない。よい人材がいれば、事業の質は上がり、サービス・プロダクトはよくなる。しかし、人材の質が逆であれば、つくるものも逆になるのは必然だ。

理念を達成せんとするのも、よい人材を雇うのも結局はお金だ。つまり、資金があればすべて解決できるのである。もちろん、もととなる理念は創業者、もしくは社長が形作るのが前提での話だ。

 

2010年を過ぎて、ユニコーン企業ということばが生まれた。最先端のテクノロジーによって、短期間で急成長した企業がそう言われる。ひと世代で世界に300ほどしか存在しないが、米国がトップを走っており、次いで中国も多い。そのなかで、日本は数社しかランクインされていない。日本と他国でなにが違うのだろうか。

それは、企業への投資額だろう。米国は投資家たちが、中国は国が多額の投資を行っている。しかし、日本は研究機関に対する投資額が低い。IPS細胞を発見した山中教授さえ、マラソンを走り(認知のため)、研究費の援助を募っているという。つまり、日本は目に見えて儲かるビジネスにしか投資せず、研究や新しいテクノロジーを生み出す事業にはお金が回ってこないのである。

 

今後、どのように日本の企業が成長していくはわからない。もちろんベンチャー企業など、この構造に当てはまらない企業もある。が、この構造が大きく変わることはないだろう。

もし個人として、ものづくりのクオリティを上げたいのならば、この構造に背を向け、自己投資するか、お金をかけず勉強して技術を磨くしかないだろう。構造は、大きく変わることはほぼない。それを受容したうえで、なにを選択するかが個人に委ねられている時代といえるだろう。

 

ただひとつ言えることがる。それは、いいものをつくるのに必要なのは「信念」それだけあればいい。