雑記

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理念とノウハウ、どちらが重要か

リクルート、という企業がある。先日、リクルート系列の面接があったのだが、気になった点は面接前に見る、企業説明のYouTube動画だった。なぜかというと、再生回数がほぼないのに動画に広告が貼ってあったからだ。

会社説明動画をYouTubeに公開するのは構わない。広告が付いているのも、単純に一銭でも多く稼ぐという意味だと思うが、営業全盛期時代からの劣化を禁じ得ない。

 

ぼくが考えるリクルートの全盛期には、ふたつの時代がある。

ひとつは、リクルート事件が起こるまでの数十年間だ。代表的なものは求人広告だが、その他にも不動産や旅行などもサービスも手がけていた。起業家学校と言われる所以はカルチャーはこの時代に由来するのだろう。

もうひとつは、事件直後にダイエーの株式取得による傘下入りした約10年間ほどだ。傘下になったとはいえ、指揮系統はリクルートにあり、利益がダイエーに流れる仕組みだったようだ。もちろん大株主なので、経営に口出しされることもあったと思うが、当時のリクルート幹部はそうさせないため、10年で負債を返し終えた。この熱量が現在のリクルートをつくったと言っても過言でないと思う。

 

リクルートをはじめて知ったのは2012年の大学1年のときだった。社員の人と話したのもそのときだ。その後、2015年くらいに大企業特有の理由から、リクルートは終わったと噂されていた。ぼくが言うのもおこがましいが、当時はそれでも社員が熱狂時代のカルチャーを引き継いでいたと感じた。が、いまはリクルート関連のサービスを使うと、確かにいいアイデアだし便利だとは思うが、末端のサービス力は衰退の一途を辿っているのではないか。

 

景気が悪くなると、質よりも売上が重視されるのはしょうがない。しかし、割とリクルートが好きだっただけに、大企業の特性は変わらないなという思い以上のものがある。

今後、企業規模に限らずその方向性に進むとの推論はできる。いかに抗うかが、将来10年の仕事の質を決めるのではなかろうか。